ヘロさんのこと。

へびのはなし ふたたび。

どうにも通常業務に戻れません。お盆期間中は妙に忙しいのが原因か。 えーと、ヘロさんの「翼ある蛇」の追跡記事です。というか、偶然読んだ本に関連記事があったので。 6/7の記事で荒俣センセの著書によると、この「翼ある蛇」=「飛竜」=「バッタ」である…

へびのはなしのつづき。

先日の「へびのはなし。」から楊月様と竜のお話をさせて頂きまして、ちょいと本棚をひっくり返して参りました。 で、見つけたのが怪物の友 モンスター博物館 (荒俣宏コレクション) (集英社文庫―荒俣宏コレクション)でございます。 著者の荒俣センセは私が密…

へびのはなし。

ブトの町にほぼ相対したアラビアの一地方があるが、私は例の翼のある蛇について調べるためにこの地方を訪れたことがあった。いってみて私の目にしたのは、筆舌に尽し難いほどのおびただしい蛇の骨と背骨であった。背骨の堆積がいくつもの山を成しており、そ…

かばのはなし。

河馬はパプレミス地区では神聖なものとされているが、他の地方のエジプト人はこれを神聖視しない。その形状は次に述べるとおりである。河馬は四足獣で蹄は牛のように割れており、鼻は扁平で馬のようなたてがみがあり、牙を露わし、尾も声も馬に似て、大きさ…

プリニウス様。

本棚の隅の方にありました。 そういえばもう10年ぐらい前に買って読んだっけ。 ヘロドトス様は紀元前485年頃 - 紀元前420年頃のギリシアのお人ですが、プリニウス様はもうちょっと下がって紀元23年 - 79年のローマの博物学者です。このお方も現代から見て…

ひもののはなし。

魚は天日に乾かし、塩漬けにして生のまま食べる。鳥類のうち鶉や鴨やその他の小鳥は、あらかじめ塩漬けにして生のまま食べる。その他の鳥魚は、聖獣の指定を受けたものを除き、いずれも炙ったり煮たりして食べるのである。 「歴史」巻二(エウテルペの巻)七…

おじぎのはなし。

エジプト人がギリシア人と一致する風習がもう一つある。ただしギリシア人といっても、それはスパルタ人に限られるのであるが。それは若い者が年長者に出会うと道をゆずって傍へ避け、また年長者を迎える時には席を立つということである。しかしどのギリシア…

けんこうのはなし。

エジプト人は健康維持のため毎月三日間連続して吐剤と浣腸を用いて体内の浄化をはかる。人間の病はすべて食物が原因で起こるものと考えているのである。しかしそれでなくてもエジプト人はリビア人についで世界で最も健康な民族であり、思うにこれは気候の然…

うたげのはなし。

エジプトの富裕階級の者の催す宴会では、食事が終わり酒宴に入ろうとする時、一人の男が木で人間の死骸にかたどったものを棺に入れて持ち廻る。この木製の死骸は、描き方といい彫り方といい、実物そっくりに作ってあり、背丈は一ペキュス乃至二ペキュスある…

おしものはなし。

なにげにヘロさん、下ネタがお好きなようで。 「歴史」には結構エジプト人の割礼の話題なんかも書いてあります。 そこはまあ置いといて。 エジプト人はこの国独特の風土と他の河川と性格を異にする河とに相応じたかのごとく、ほとんどあらゆる点で他民族とは…

わにのはなし。

鰐を捕獲する方法は多種多様であるが、最も話の種になると私の考えるものを次に述べよう。 狩り手は豚の背の部分を餌にして鉤につけ河の中流へ放ち、自分は仔豚をつれて河辺に立ち、この仔豚を叩くのである。鰐は豚の声をきいて、その声のする方へ進んでくる…

ねこのはなし。

エジプトの皆さん、猫大好きだったらしいです*。 犬より猫。猟犬として役に立つ犬よりも、猫萌の方々が多かったそうで。 火事の起こった際には、世にも奇怪なことが猫の身に起こる。エジプト人は消火などはそっちのけで、間隔を置いて立ち並び猫の見張りをす…

ヘロドトスさんのこと。

ヘロドトスさんの「歴史」。 とっても有名ですね。世界史の教科書にも出てくる本です。 じつはこの本、とっても面白い本だってご存知ですか?ヘロドトスさんは紀元前450年くらいに生きていたギリシアの歴史家さんです。 ヘロドトスさん(以下ヘロさん…だ…

はげのはなし。

ペルシア人の頭蓋骨は非常に脆く、小石を一個投げつけても穴をあけられるほどであるのに、エジプト人の頭蓋骨は、石で叩いても壊れぬほど硬いのである。土地の者はその理由を話してくれ、私もすぐに納得したことであったが、つまりエジプト人はすでに幼少の…