ミイラ。

ちょっと古い本を読んでいます。
ミイラ―ミイラ考古学入門 (1978年)
アンジュ=ピエール・ルカ著 / 羽林 泰 訳 佑学社 1978年初版発行です。

何しろ30年前の本なのでアメンヘテプ陛下の王名がギリシア表記アメノフィスになっていたりします。それでもミイラ作りの手法や30年前の科学調査の結果などが記されていてサクサク読める面白い本です。
ただ、中綴じに各陛下のミイラ写真が(白黒だけど)アップで載っているので苦手な方は注意が必要です。

セティ一世陛下のミイラ、とっても美しゅう御座いますわ〜。
ツタンカーメン陛下とスメンクカーラー陛下は両方とも血液型A2型でMN型なんだって。だからお二人が兄弟である可能性はあるそうな。


この著者さんはフランスのリウマチ専門医さんですが、専門外のエジプト考古学に傾倒してミイラ研究にはまってしまった人らしく、お医者様の視点からミイラを読み解いています。
ファラオの呪い、ツタンカーメンの呪いの事についてもばっさばっさと小気味の良い位に切り捨てて下さっています。

そして発掘された数々のミイラの行く末が書かれています。世界各地に散ったエジプトのミイラたちは薬として飲まれてしまったり、見世物として衆人環視の中で解体されてしまったり、保存状態が悪くて腐敗してしまったり、空襲にあって爆破されてしまったり。永遠の命が宿ると信じられて、遺族によって大切に葬られたであろうミイラ達の悲哀に満ちた行く末には涙を禁じ得ません。



この本には1886年にエジプト博物館長兼発掘局長マスペロ氏がラムセス二世陛下のミイラを観察した時の記述があります。白髪を香料で明るい黄色に染めてあったんだって。

えーと、ラムセス二世陛下のお髪は赤毛だったと、どこかで読んだ記憶があるのだけどな。
染料でなくて、香料?赤毛じゃないの?
30年前の本だしな。最新の情報じゃないので違っているかもしれません。
どの本読めばいいんだろ?誰か教えて下さい。