バビロン新年祭。

えーと、只今「古代メソポタミアの神々 世界最古の「王と神の饗宴」三笠宮崇仁 監修 岡田明子・小林登志子 共著 集英社 をパラ見してます。
この中でバビロンの新年祭の詳細があるんですが、そのなかで気になる記述。
バビロニアの新年は春分の頃の最初の新月の日だそうです。
その時、バビロニアの王は新年祭の儀式を行うのですが、その式次第が断片ながら残って判明されているそうな。
11日間以上も要する大掛かりな儀式でした。第一日目から沐浴したり、祈祷をしたり羊の犠牲をしたり、中々細かくて大変そうです。
ですが…第五日目の記述を読んで目が点に。

王が、主神マルドゥクの御前に伺候すると、シェシュルガル大神官は王から王笏や王剣を取り上げ、それらを主神の御前に運び、椅子の上に置く。大神官は王の頬を引っ叩き、耳を引っ張り、地に平伏させる。
王がこの一年間なにも悪事を働かず、祭祀を疎かにすることなく、バビロン市を傷つけることも一切なかったと宣誓すると、大神官は王のために祈りを捧げ、再び王の頬を激しく引っ叩く。それで王の眼から涙が降れば主神マルドゥクがお喜びになられた証拠であるが、一滴も涙が出ないとなると、主がお怒りになっていらっしゃるわけで、手加減する余裕などはまったくない。

「古代メソポタミアの神々」p182 バビロンの新年祭 より抜粋


ミカ・ワルタリの「ミイラ医師シヌヘ」でもバビロンの偽王の記述がありましたが…
面白過ぎる、バビロニア
あのお方が引っ叩かれて涙を流さなきゃならないのか〜と想像してしまいました。
いや、真面目な儀式なんですよ。ホント。